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分解と還元

  • BABYMETALと広島について、ドイツファンコミュニティの反応

    1945年8月6日、アメリカは日本の広島に原子爆弾を投下した。それから81年が経った。FacebookのBABYMETAL Germanyというグループには、BABYMETALのメインボーカルであるSu-METALこと中元すず香が中学生の頃に原爆記念日への思いを綴った文章が投稿された。

    それに関連してか、こんな投稿があった――ライブビデオ『Legend XX 1997』収録の”NO RAIN, NO RAINBOW”には1945年の広島に直接言及したイントロがあるらしいのでそれについて知りたいといった内容だった。なお、YouTubeにはこのライブ盤からの抜粋動画が公式に上がっているが、肝心のイントロ部分は含まれていない。

    数時間経っても返信がつかず、僕も興味があったので調べてみた。明らかに著作権上問題のある形でアップロードされているものがYouTubeとは別の場所にあったので見てみた(そういう理由でリンクはなし)。

    “NO RAIN, NO RAINBOW”のイントロ部分はアニメーションでSu-METALの英語によるナレーション、日本語字幕がつく。日本語字幕は

    この世界を一瞬にして漆黒の闇へと / 陥れた一筋の閃光は / 人々から“希望の光“を奪った / 光を奪われた人々の心には / 止まない雨が降り続き / 天を黒く染めた / だが止まない雨は無い/ 黒く染まった天の奥から / 人々の心に虹の光が差すように / 悲しみの向こう側には / 喜びが待っていると信じて / 希望の光の訪れを願って

    “NO RAIN, NO RAINBOW”歌詞中の「絶望さえも光になる / 止まない雨が降り続いても」という部分を拡張したような内容だが、もとの歌詞には現れない「黒」とか「闇」といった言葉が使われている。広島の原爆について学んでいれば、「黒」「雨」という語から原爆投下後の広島を想起しないものはいない。ただ、ドイツのファンは黒い雨という言葉を知らないかもしれない。上記の字幕の抄訳とともに、黒い雨について説明を加えて以下のように投稿した。

    „Schwarz“, die im Originalliedtext nicht vorkommt, und “Regen” erinnern an den „schwarzen Regen“, der nach dem Abwurf der Atombombe auf Hiroshima fiel. Unter „schwarzem Regen“ versteht man einen nach dem Abwurf einer Atombombe fallenden, zähflüssigen Regen mit großen Regentropfen, der Staub, Ruß und radioaktive Stoffe enthält, die bei der Explosion der Atombombe aufgewirbelt wurden, und der eine Form des radioaktiven Niederschlags (Fallout) darstellt.
    Wer den Atombombenabwurf auf Hiroshima und dessen Folgen gelernt hat, versteht, was es bedeutet, wenn „Schwarz“ und „Regen“ gleichzeitig auftreten. An den Schulen in Hiroshima wird diesem Thema viel Zeit gewidmet. Ich glaube, dass dieses Intro beim Konzert in Hiroshima für die Sängerin aus Hiroshima und das Publikum etwas ganz Besonderes war.

    中元すず香の文章にもあるように、日本で生まれ育っても広島に原爆が落とされたことについて関心がない、あるいは知らない人は少なくない。広島の学校では平和教育の一環として生徒達が原爆投下について多く学ぶことを付け加えた。

    いろいろ検索するなかで、日本語ファンブログを見つけた。古参ファンの記録、すばらしいね。
    「NO RAIN,NO RAINBOW」に込められた想い‼︎ | 中元すず香 応援ブログ in Hiroshima https://ameblo.jp/su-metal-hiroshima/entry-12339791954.html

    著作権上問題のあるものだけ見るのはどうかと思うので、ちゃんと買ったよ!
    https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8CLEGEND-BAPTISM-HIROSHIMA-GREEN-ARENA/dp/B07DG7T8R4?&linkCode=ll2&tag=casarubra-22&linkId=b2b383831181a2d97aaf4422c51ba784&ref_=as_li_ss_tl

    (届いたらここに画像を追加)

    8月 7, 2026
  • 天国と地獄

    同じようなことを繰り返すつらい状況やなかなか抜けられない状況のことを「地獄」と表現することがある。ローン地獄とか通勤地獄みたいな言葉のことだ。アリジゴクもそうだろう。アリジゴクという虫がつくる罠はアリにとって地獄だということだ。

    高校生とか大学生はテスト地獄だとか練習地獄だと言う。単語地獄(英単語をひたすら覚える)とかいうのも聞いたことがある。いちど学生が実験地獄と言っているのを聞いたがそれはよくわからなくった(実験ではなくて実習だったかもしない)。とにかく終わりが見えなくて嫌になるくらい続くのだ。

    教える立場からだと採点地獄とか準備地獄だと思うことがあるわけだが、ここで考え方を、いや、言い方を変えてみよう。地獄ではなく天国と言うのだ。明日からテスト天国だ!連休の移動中は渋滞天国だ!アリがアリテンゴクにつかまった!テンゴクも地獄も、どちらも死後の世界だ。生きている人間が死を畏れたり尊いものだと考えたりして思いついた概念だ。ポジティブになれそうだ。こんど別府温泉に行ったら天国めぐりをしよう。

    一方、いままで天国だと思っていたものも地獄だと考えると話が違ってくる、かと思ったが天国と地獄の往還を果たしたいま別にどうということはなかった。フィンガーファイブの歌う『学園地獄』は、歌詞がそのままでもまあ人によっては学校は地獄かなと思うし、『出没!アド街ック地獄』は地獄になっても結局ローカルでディープなスポットを扱うという点では変化はなさそうだ。

    煉獄、あるいは現世と言い換えたらどうなるのかと思ったがそれはまさに現実でしかない。天国とか地獄という言葉を使うとき、それは現実から目をそらすためなのかもしれない。

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    イギリスのロマン主義時代の詩人ウィリアム・ブレイクが「天国と地獄の結婚」という詩を書いているよ

    7月 22, 2026

分解と還元

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